この記事の内容
2020年 緊急事態宣言で外出自粛中。家で過ごす時間が長くなりました。このような状況でも人と人とのつながりは重要です。
Zoomなどのツールを使えば家からでも全国の人々とコミュニケーションを図ることはできます。
僕が参加しているオンラインサロンでの事例をご紹介します。
謝辞:このような機会をいただけたオンラインサロン主催者Oさん、技術支援いただいているKさんやサロンメンバーの方々に感謝。
記事の記載日
2020年5月時点の情報で記載しており、今後各アプリの改善やサービス内容の変更により差異があると思いますのでご了承ください。
この記事は事実をもとに操作方法・設定を記載していますが、登場人物やストーリーはフィクションです。
登場人物
ジ・オ
プロライターのジ・オ。
オンラインサロンの主催者であり、多数の著書を手掛けるほか某有名サイトでも活躍中。
ITドカタ系のリーマン。
日々新しいこと、楽しいことを求めて行動中。
ジ・オのオンラインサロンに参加したことにより楽しさが加速中。
経緯
ジ・オ
Zoomオフ会は大成功たっだ!
人と人とのつながりをもっと拡大していきたい。
外出自粛は当面続きそうだからね。。。
Zoomはコミュニケーションツールとしてとても使い勝手が良かったね。
次のステップどんな感じにしたいのかな?
ジ・オ
たとえば、ゲストとオンライントークしている様子を配信してサロンメンバーやメルマガ読者とともに視聴者参加型のトークイベントをやりたい。
なるほど。方法はいくつかありそうだね。
TeamsライブイベントとYoutubeライブ配信、Zoomのライブ配信を調べてみようか。
何を実現したいのか?
ライブ配信で何を実現したいかをまとめてみました。
・主催者とゲストのトークイベントをオンラインで開催
・参加者としてオンラインサロンメンバー/メルマガ読者が参加し、
主催者とゲストが双方向のコミュニケーションを行える環境を提供する
・参加者はイベント時に他参加者から顔が見えないようにしたい。
完全な匿名性は必要ではないが、顔が見えない状態で
コミュニケーションをとりたいニーズに応える
Teams、Zoomのどちらがお手軽に始められるか
実現したいイメージができたところで、どうやって実現するか?をTeams、Zoomを比較してみます。
Microsoft Teams
ライブ配信に関する機能を見てみます。公式ページには下記の記載がありました。
※Microsoft公式ページより:Microsoft Teams ライブ イベントの使用を開始する
ライブ イベントを作成できるユーザー
ライブ イベントを作成するには、次のものが必要です。 詳細は IT 管理者にお問い合わせください。
・Office 365 Enterprise E1、E3、E5 ライセンス、または Office 365 A3、A5 ライセンス。
・Microsoft Teams 管理センターでライブ イベントを作成するためのアクセス許可。
・Microsoft Stream (外部ブロードキャスト アプリまたはデバイスを使用して作成されたイベント) でライブ イベントを作成するためのアクセス許可。ライブ イベントに参加できるユーザー
https://support.office.com/ja-jp/article/microsoft-teams-%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96-%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%B3%E3%83%88%E3%81%AE%E4%BD%BF%E7%94%A8%E3%82%92%E9%96%8B%E5%A7%8B%E3%81%99%E3%82%8B-d077fec2-a058-483e-9ab5-1494afda578a
パブリック イベント
イベントがパブリックの場合は、ログインしなくてもリンクを持つすべてのユーザーが参加できます。
プライベート イベント
出席が組織または特定の人やグループに制限されている場合、参加者はログインして参加する必要があります。
イベントが Teams で生成される場合は、Teams を含むライセンスが必要です。 外部で生成されている場合は、Microsoft Stream のライセンスも必要です。
パブリックイベントで機能は十分満たせるだろうけど
とりあえず、ボクが契約しているライセンスでは無理ということが分かった。残念。
Zoom
Zoom本来の使い方であるオンライン会議でトークイベントを行いつつ、視聴者もチャットや動画・音声でコミュニケーションがとれるので良いけど、視聴者側がZoom機能を使うのは過剰なような。。。
ほかに参加人数などの制限はないだろうか?
公式ページを参照していみると。
Zoomミーティングプラン
無料版に比べて有料版(Zoom Pro月額または一括)で追加される主な機能は?
- 最大100名の同時参加に加えて
最大1,000名まで拡張可能
(追加費用 500名まで、1,000名まで月額費用が異なる)
- 時間制限は3名以上でも最長24時間まで可能
- ウェブセミナー機能=ウェビナー機能
(追加費用 月額)※詳細は公式サイトを参照
https://zoom.us/pricing
無料版でもオンラインイベントは実現できそうだなぁ。
でもZoom Pro版にあるような同時100人以上とか、視聴だけしたい人にはお高い出費だし、過剰な機能かなぁ??
視聴だけしたい無料メルマガ読者へ配信する手段はないのだろうか?
ググってみるとZoom ProとYoutubeライブ配信の連携ができそう。「zoom youtube」でググってみると。
Zoom Pro(有料版)にある外部連携機能を使うことでYoutubeライブ配信と連携できそうです。 Youtubeライブ配信との連携はZoom(無料版)には無い機能。
この機能を使えば、オンラインサロンメンバーと
Zoom機能を活かした「密な」、、いや「高度な」コミュニケーション機能を提供しつつ無料メルマガ読者に視聴+チャットというお気軽な参加イベントが実現できそう
Zoom ProとYoutubeライブ配信の連携テストしてみる
じゃ、とりあえずテストしてみよう。
準備するアカウントは下記の通り
・Zoom Proアカウント
・Youtubeライブ配信可能なアカウント
※Youtubeライブ配信については過去の記事を参照ください
下記のような環境でテスト。これしか機材が揃わなかったので最低限です。
■オンラインイベント(配信側)
主催者
・PCでZoom Proアカウント
・Webカメラ、マイク(PC標準でOK)
・サブディスプレイ(※チャット確認や台本・資料表示準備にあると便利)
・固定のネット回線
ゲスト
・PCかスマホでZoom(無料)アカウント
・Webカメラ、マイク(PCかスマホの標準装備でOK)
・ネット回線(固定かスマホか悩ましいところ)
■視聴側
・参加者1:PCで視聴者としてブラウザからYouTubeへアクセス
・参加者2:スマホで視聴者としてYoutubeアプリからアクセス
テストしてるだけなのに、設定項目が多くて結構あせるし、どのPC・スマホが何役なのか、わけわからなくなる。
イメージ図を起こして主催者・スタッフと共有してからテストしてみて。
YouTube側でライブ配信を設定
YouTube Studio画面で「エンコーダ配信」を用いたライブ配信を設定します。
テスト用なので公開範囲は限定公開。
※オンラインイベントも限定公開でメンバーだけに通知すればよいかと。
設定の例はこんな感じ。
・タイトル:テスト
・公開範囲:限定公開 ※URLを知っている人のみ視聴可能
・後でスケジュール設定:15分後とか適当な未来日時指定してください
・視聴者:NGなものが映るといけないので「いいえ、子供向けではありません」を選択
・動画を成人の・・・:こちらも「はい、18歳以上の視聴者向けに制限します」
登録した配信は「管理」画面から詳細設定を確認・変更できます。
YouTube Studioの左メニュー「管理」をクリックすると、配信予定の一覧が表示されるので、タイトルをクリックすると、、、
設定画面で、確認すべき項目は以下の通り。とりあえずテストなのでサクッと設定。
「ライブ配信の遅延」は公式ヘルプを参照すると下記の通り。
僕がテストした環境では「通常の遅延」で20秒ぐらいです。トライ&エラーでテストしてよい感じをつかむ必要のある項目です。
ライブ配信で使用できる 3 種類のオプション(抜粋)
・通常の遅延: 視聴者側の再生バッファ量を抑える。
https://support.google.com/youtube/answer/7444635?hl=ja&ref_topic=9257892
・低遅延 :ほぼリアルタイムのやりとり。
・超低遅延 : リアルタイムで活発にやりとりを行うライブ配信。
※詳細はサポートサイトを参照
「配信が終了したらライブのリプレイを限定公開する」をオンにしておくと「自分の動画」に「限定公開」として保存されテスト結果を確認できます。
本番後の動画公開の変更についても確認しておきたい項目です。
あと、「ライブ配信で DVR を有効にする」がさっぱりわからない;
視聴者がライブ配信中に巻き戻せるかどうかの設定だそうです。
内容によっては不要かな。(テスト時はONにして実施してみました)
ライブ配信で DVR を有効にする(抜粋)
https://support.google.com/youtube/answer/9296823?hl=ja&ref_topic=9258085
ライブイベント中でも視聴者が一時停止、巻き戻し、再開をできるようになります。再生を再開すると一時停止した場所からライブイベントの続きを視聴できます。
Zoom Pro側の設定
主催者側のZoom Proを起動して左上の歯車マークをクリックし設定画面を表示します。
「プロフィール」 >「高度な機能を表示」をクリックして、この画面は右上の「×」で閉じましょう
Webブラウザ上に設定画面が表示されます。
右メニューの「設定」をクリック。
設定画面を下にスクロールし、
「ミーティングのライブストリームの配信を許可」にある
「YouTube」と「カスタムストリーム配信サービス」の2つを選択してください。
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設定が完了したらZoom Proのアプリ画面に戻ってください。
新規ミーティングを開始してください。
ミーティング画面が開いたら右下にある「詳細」をクリックすると下記2項目が表示されるます
「YouTubeにてライブ中」
「カスタムライブストリーム配信サービスにてライブ中」 → こちらを選択
(※以降、画像キャプチャ取り忘れましたので可能な限り説明書きします)
Googleへのアクセス許可を求められますので「許可」をクリックして進んでください。
しばらくすると「Zoomミーティングをカスタムサービスにライブストリーム」という画面が表示されます。表示された状態で、、、
先ほどのYouTube Studioの下記画面より「自動生成キー」欄にある下記3項目を順番コピーしてZoom Pro各項目に設定してください。
YouTube Studioの画面 | → | Zoom Proの張り付け先 |
---|---|---|
ストリームキー(エンコーダに張り付け) | ストリーミングキー | |
ストリームURL | ストリーム配信のURL | |
配信ページのURL YouTube Studioの画面右上にある をクリックすると表示されます | ライブストリーム配信ページのURL |
Zoom Proから配信開始
主催者側のZoom Proの「Zoomミーティングをカスタムサービスにライブストリーム」画面の一番下にある「配信開始」(もしくはGo Live!)をクリックしてZoom側の配信を開始してください。
ゲスト側のZoom(無料版)から参加
ゲスト側のZoom(無料版)から主催者側から通知されたZoom会議に参加してくださいZoomの基本操作なので操作方法は省略。
主催者側Zoom Proとゲスト側Zoom間でオンライン会議が問題なく行えることを確認してください。
この時点でYoutubeライブ配信は開始していないので、音声・映像、背景画像を調整してください。
主催者がYouTube Studioで配信開始
主催者側のYouTube Studio画面で「データなし」→ 「正常」と表示されZoomの画面が表示されればZoom→Youtubeへの連携が行われています。
遅延や安定した動画・音声送信が行われていることを確認してください。
主催者側のYouTube Studio画面の右上にある「ライブ配信を開始」をクリックするとYoutubeライブ配信が開始されます。
スマホのYoutubeアプリから、YouTubeライブ配信ページのURLへアクセスすると視聴できるはず!チャットや映像・音声の遅延や安定状況を確認してみてください。
テストして気づいた点は?
ふぅ~テスト完了!
Zoomから配信動画を切り替え操作は、とりあえずやってみないとわからないこと。
Zoom側の操作・映像がYoutube側に反映される遅延などもテストしてみて初めてわかった。
ほかにも、本番配信までに確認しておきたいことは、、、
・ライブ配信イベントなので遅延設定や時間帯やネット環境により
安定した配信ができるか何度かテストしてみる。
・チャット設定は不適切な発言があった場合の対処方法を確認
(公式ページの「チャットを管理する」を参照)
・テストした数名の参加者だけでこの煩雑さなので、
配信当日はチャット管理者(モデレータ)など
役割分担を決めておくとよいでしょう
・ライブ配信した動画を保存しておく方法は下記に記載がありました。
https://support.google.com/youtube/answer/6247592?hl=ja
・イベントの告知=YouTubeライブ配信ページのURLを視聴者へ通知
・イベント配信動画のサムネ作成、当日の資料なども
「チャットを管理する」
https://support.google.com/youtube/answer/9826490?hl=ja&ref_topic=9257792
チャットを管理することで、より快適で健全なコミュニティを形成できます。YouTube では、嫌がらせを防ぎ、すべてのユーザーが安全に利用できるようにするためのツールを提供しています。
では~。本番配信の様子もまた機会があればお伝えします~